【投資】と【Invest】、そこに欠かせないもの

ほか
Bloom whenever you wish.
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語源が好きなかーちゃん、ふと、字面でなんとなく掴めるものの、きちんと「投資」と「Invest」について確認してみよう、と思いたったので調べてみました。

Invest

まずは「Invest」です。

late 14c., “to clothe in the official robes of an office,” from Latin investire “to clothe in, cover, surround,” from in “in, into” (from PIE root *en “in”) + vestire “to dress, clothe,” from PIE *wes- (2) “to clothe,” extended form of root *eu- “to dress.”

出典:ONLINE ETYMOLOGY DICTIONARY “invest”

なるほど、「in(into=中に)」+「vest(to dress=服を着る)」ということで14世紀ごろから使われはじめた単語のようです。

それが「investment」としていわゆる現在の「投資」の意味で使われはじめたのは、17世紀に入って東インド会社が台頭してからとのこと(参考:ONLINE ETYMOLOGY DICTIONARY “investment”

そもそもの「to clothe in the official robes of an office」という意味から察するに、単なる「服」ではなく「正式な服」を着るというあたりが「富を纏う」ことと結びついたようですね。

寒いとき(不景気)、暑いとき(好景気)、それぞれに見合った服装(投資法)を選ぶことで快適に過ごそう(資産を増やそう)とも発展させられます。

日本語には表向きの意味をそのまま移したかのような「着服」という単語がありますが、まあ、実質の意味としてはまったく違う方向に進んでおります(参照:コトバンク 着服

投資

「投資」のほうは文字通り「資金」を「投入」=お金を投げ入れる、つぎ込むことを意味しますね(参照:コトバンク 投資

なんだか「invest(富を纏う)」とえらいイメージが異なります(かーちゃんが選択したイメージの問題かもしれませんが)

どちらかというとお金の話はタブー視されている日本と、オープンに投資のことを話題にする欧米がそのまま言葉に反映しているようにも思えます。

と、いうことは…

もしかすると「投資」に関する英語の文書は多少なりとも明るい(?)イメージを持ちやすいのかもしれない。

と、思いついたかーちゃん、「投資」について触れた英文資料を読んでみることにしました。

VTIがモノ申す、肝心なのは “discipline”(自制心)!!

最初に選択したのは、ちょっと昔の資料になりますが、我らがVTI(Vanguard Total Stock Market ETF)のAnnual Report 12/31/2018にある “A Note From Our CEO” by Tim Buckley, Chairman and Chief Executive Officerです。

“Dear Shareholder,”(株主の皆さまへ)と呼びかける文章は以下のようにはじまります。

Over the years, I’ve found that prudent investors exhibit a common trait: discipline. No matter how the markets move or what new investing fad hits the headlines, those who stay focused on their goals and tune out the noise are set up for long-term success.

おお、とてもオーソドックスな記述から入りましたね。

“prudent investors”(思慮深い投資家)に共通している要素として “discipline”(自制心)がある、と記されています。

つまり、 “prudent investors”(思慮深い投資家)になるためには “discipline”(自制心)が欠かせない、ということですね。

そして、 “those who stay focused on their goals and tune out the noise”(自分の目標に集中し、雑音を消し去る人)は長期的な成功する手にする用意を整えることができる、と断言。

前文に “No matter how the markets move or what new investing fad hits the headlines”(どのように市場が動こうとも、どんな新しい投資法の流行が見出しに乗ろうとも)とありますので、ここでいう “tune out the noise”(雑音を消し去る)というのは市場の揺れや流行りの投資法に動じないことを指しますね。

続いて…

The prime gateway to investing is saving, and you don’t usually become a saver without a healthy dose of discipline.

投資の第一歩は “saving”(倹約)にある、と。豪遊していては投資もなにもない、ということですね。

そしてほとんどの場合、 “a healthy dose of discipline”(これでもかというほどの自制心)なしでは “saver”(倹約家)にはなりえない、とあります。

ちなみに、この “a healthy dose”、直訳すると「健康的な一服(薬)」になりますが、ここでいう “healthy”には量にかかる「たくさんの」という意味が生じます。とくに利益をともなった動きに使用されることが多いです。

余談ですが、 “a healthy attitude”ときた場合はいい意味での「健全な態度」や「自然な反応」を指します。文脈によって異なる意味を持つことで難しさを感じられるかもしれませんが、そこを面白さととらえると楽しくなってきます。

とにもかくにも、ひらすら “discipline”(自制心)の重要性を説いています。

すこしはしょりまして…

Of course, disciplined investing extends beyond diligent saving.

お、ようやく勢いのある表現が出てきました。

“disciplined investing”(自制された投資)は “diligent saving(マメな倹約)を凌駕する、と。しかも “Of course”(当然ながら)ですって。

金融市場の動きを予測することは難しく、完璧にタイミングを合わせられる投資家は皆無ですが、 “discipline”(自制心)さえ持っていればなんとかなる、と続いています。

自制心、自制心、自制心!

It takes discipline to resist the urge to go all-in when markets are frothy or to retreat when things look bleak.

“things look bleak”(経済の見通しが悪い)ときに市場が “frothy”(高値圏で不安定に推移している)もしくは “to retreat”(後退している)場合は、 “discipline”(自制心)がないと “the urge go all-in”(全力投球したくなる衝動)を抑えられない、とあります。

ここでの “things”は具体的に明記されておりませんが、見通しが悪くなったとき金融市場に “frothy”(高値圏で不安定に推移している)もしくは “to retreat”(後退する)状況をもたらしうる “things”といえば「経済、経済情勢」でしょう。

“frothy”は「泡のような、実質のない」といった意味を持っていますが、そこから派生して、まるでグラスの上のほうでふわふわ動く泡(ビールを想像するとわかりやすいです)のように “prices are unsustainably high”(高値圏で不安定に推移している)ことを金融業界では指すようです。

Frothy: Picture a drink topped with bubbles. In Wall Street talk, “frothy” is another way of saying prices are unsustainably high.

出典:Market Watch “Is the market ‘frothy?’ A beginner’s guide to Wall Street jargon”

参照したサイトには “frothy”以外にもいくつか “Wall Street jargon”(ウォール・ストリート用語)=金融業界用語がまとめられていますので、ちょっと覗いてみるとおもしろいかもしれません。

さて、文章に戻ると、市場が不安定な状況にあっては下手に動かない、または、ポートフォリオを見直してリバランスすることが有効手段になる、と続きます。

そのためにも “discipline”(自制心)は求められるのです。

他にも…

Patience—a form of discipline—is also the friend of long-term investors.

“patience” (忍耐)も重要だと主張されていますね。

市場が荒れて、不安定な状態にある、ということは、将来的にはさらなるリターンを得る可能性があることも示唆している、と。

そのためにも “discipline”(自制心)と “patience” (忍耐)をもって市場の荒天に備えておくべき、だとか。

そして…

Don’t panic. Don’t chase returns or look for answers outside the asset classes you trust. And be sure to rebalance periodically, even when there’s turmoil.

非常に簡潔で耳に入りやすいアドバイスです。

“chase returns”(リターンを求め)たり、 “the asset classes you trust”(信頼を置いているアセットクラス)以外に手を出したりするな、と。

ここでもまた “to rebalance periodically”(定期的なリバランス)の大切さを伝えています。

例え “turmoil”(混乱、不安定な状態)のなかにあってもリバランス、リバランス、リバランス、なのです。

締めにも “discipline”(自制心)の重要性を説き、最後はしっかりアピールしています。

And know that Vanguard is with you for the entire ride.

ここまで読んできて、こういった文言に触れると、

そうなのね、そばにいてくれるのね、ありがとう、頼りにする!

と思わせてくれます。

番外:英文を読むうえでのコツ

さて、かーちゃん “discipline”を「自制心」と訳しましたが、 “discipline”には他にも「訓練」「しつけ」「(学問的な)専門分野」といった意味があります。もし意味を知らない状態で文章を読みはじめ、いきなり辞書を引いてしまうといったいどれを指すのかわからないかもしれません。

そういうときは(そうでないときもあてはまるのですが)、ひとまず全部、もしくはニュアンスがつかめるところまで読んでしまうとわかりやすくなります。

今回の文章では、 “discipline”に関して “a healthy dose of discipline”や “disciplined investing”、 “It takes discipline to resist the urge to…”といった表現が出てきました。

とくに “It takes discipline to resist the urge to…”は “to resist the urge”(衝動を抑える)ために必要なもの、という大きなヒントになります。

また、最後のほうでは “patience “(忍耐)が “a form of discipline(自制心の一種)として紹介されていますね。ここまでくると「訓練」でも「しつけ」でも「(学問的な)専門分野」でもなく、「自制心」のことを指しているのだと理解できるのではないでしょうか。

さすがVTI

さてさて、思いのほかシンプルでわかりやすい文章でしたね。

さすがです。かーちゃん惚れ直しました。

それにしても、市場が不安定な状態にあるときの過ごし方を説く、ということは、今後市場が不安定になる可能性が高いと見ている、ことの表れですよね。

そして確かに今年(2019年)はおもしろいほどにアップダウンしています。

ぜひ “discipline”(自制心)を胸に刻み、今後も投資界を生き抜いていきましょう。

 

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